公開日 2025年01月31日
<目次>
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所信表明・行政報告(令和7年3月議会)
【町制施行70周年記念事業】
本町は、今年、町制施行70周年の節目を迎えます。
これを記念して、これまで本町の発展にご尽力いただいた関係者の皆様をご招待し、4月29日に町制施行70周年記念式典を総合文化ホールで行います。
6月には、町民の皆様とともに行く友好都市・山形県河北町への研修旅行「ロマンのかけはし・町民号」を計画しており、日程等詳細が決まり次第、参加者の募集を開始します。
また、8月には、著名人を招き、記念講演を開催、更に10月には、町民の方が思い思いの藍染め衣装や作品を身にまとい、ランウェイで披露するファッション・ショー「インディゴ・コレクション2025」を総合文化ホールで開催する予定です。
その他にも、町関係団体等が主催する事業では、町制施行70周年記念をPRし、また、地域の活性化につながる事業を「町制施行70周年記念協賛事業」として募集し、町全体でお祝いの機運を醸成したいと考えています。
【第6次藍住町総合計画】
令和8年度から令和15年度までの8年間を計画期間とする「第6次藍住町総合計画」を令和7年度に策定します。
総合計画は、本町のまちづくりの方針を示す最上位計画であり、これからの藍住町をデザインするための基本となる重要な計画です。
現在、全町民向けのウェブアンケートのほか、18歳以上の町民の方から抽出した2,000人と、中学2年生の生徒を対象としたアンケート調査を行っており、3月に結果を取りまとめる予定です。
今後、アンケート結果などを踏まえ、まちの目指すべき将来像を示した基本構想の策定や基本構想を実現するための基本計画の策定を進めてまいります。
【物価高対策】
本町では、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、各種の住民・事業者支援事業を行ってまいります。
令和6年度物価高騰対応重点支援給付金事業
現在、低所得世帯への3万円給付、併せて低所得世帯の18歳以下の児童一人当たり2万円の加算給付を実施しています。
2月上旬に通知を発送し、月末から支給を開始し、審査が完了した方から速やかに支給を行ってまいります。
物価高騰対策プレミアム商品券事業
基準日現在、本町に住民登録のある世帯を対象とし、5千円のプレミアム付き商品券1万5千円分を1万円で購入いただき、町内の登録店舗で利用していただく事業で、本年夏以降に開始します。
物価高騰対策高齢者等入所施設支援事業
物価高騰により運営費が増大する町内の高齢者等入所施設を支援し、施設に入所する高齢者等の居住の安定に寄与する事業として、入所者数又は定員数により算定する支援金を、事業者の申請により支給します。
【防災対策】
本町では、国の「新しい地方経済・生活環境創生交付金」を活用して、簡易ベッドや簡易トイレなど、必要な資機材の整備を進めるとともに、被災状況の把握から各種支援までを一元的に管理し、被災者支援を総合的かつ効率的に実施するため、被災者生活再建支援システムを新たに導入します。
また、現在、災害時の物資集配拠点施設として防災備蓄倉庫の整備計画を進めており、引き続きハード、ソフト両面において、本町の防災力向上を一層図ってまいります。
【子育て支援】
0歳児から2歳児の保育料の無償化
現在、3歳児から5歳児の保育料については、国の制度により無償化されていますが、このたび、徳島県では「少子化の大きな要因である子育て世代の経済的不安の解消に向けた取組み」として、所得制限があるものの、国の定めた対象以外の0歳児から2歳児の第1子から保育料を市町村が無償とした場合、町負担の半額を補助することを決定しました。
これを受け、本町では、9月から0歳児から2歳児の保育料の無償化を実施し、子育て世帯の経済的な負担軽減を図ってまいります。
私立認可保育所の増築
待機児童の解消と4・5歳児の保育所での受入体制強化、国が進める乳児等通園支援事業などの新たな保育施策を実施するため、私立認可保育所の増築工事が開始します。
すべての子どもの育ちを応援し、すべての子育て家庭が、多様な働き方やライフスタイルにかかわらず、支援が受けられるよう取組みを進めてまいります。
不妊治療費助成事業
子どもを望むご夫婦が不妊治療を受けた際の経済的負担の軽減を図るため、助成事業を開始します。
助成対象は、一般不妊治療と生殖補助医療のうち保険診療として行われた治療となっており、子どもを持ちたいという方々の気持ちに寄り添い、安心して有効な治療が受けられるよう積極的に支援をしてまいります。
【高齢者施策】
本町では、高齢者の介護予防、社会参加が図られるよう、音楽を取り入れた介護予防教室や、社会福祉協議会等と連携したフレイル予防啓発イベントの開催、また、板野郡5町と医師会が連携した在宅医療・介護連携推進事業では、認知症をテーマとした講座を開催するなど、これまで多様な事業を展開してまいりました。
今後も、様々な取組みを継続することで、高齢者の健康寿命延伸に繋げてまいります。
【環境対策】
空き家対策
今年度、町内全域の空き家の件数や分布状況、不良度等を把握するため、空き家実態調査を実施しています。
次年度には、この調査結果を基に空き家等対策計画を改定し、空き家に関する施策と必要な措置を講じることとしており、老朽化で倒壊するおそれがある空き家の解体を促進するため、老朽危険空き家除却支援事業補助金を交付する事業を展開するなど、地域の生活環境や防犯防災のまちづくりを一層推進してまいります。
再生可能エネルギー設備等導入事業
西クリーンステーション再生可能エネルギー設備等導入事業は、今年2月に竣工し、運用を開始しています。
発災時には非常用電源として活用し、災害廃棄物等の受入れ態勢の強化を図るとともに、平時には太陽光発電により、温室効果ガス排出の抑制に活用してまいります。
【グローバル人材の育成】
グローバル人材の更なる育成を図るため、「中学生海外派遣事業」の派遣する生徒数を12名から16名へ拡充します。
今後も、国内外で活躍できる人材の育成に努めてまいります。
【教育環境の充実】
中学校体育館の空調整備
学校体育館は、教育現場での利用だけでなく、災害時の地域の避難所としても利用される重要な施設です。
しかし、近年は最高気温が35度以上になる「猛暑日」が増え、危険な暑さにより、子ども達の活動が制限される日も多くあります。
また、避難所における寒暑対策は良好な生活環境を確保するために必要であると考えます。
そこで、藍住東中学校、藍住中学校の体育館への空調設備の整備を進めます。
子ども達の熱中症リスクの軽減を図り、地域住民の皆様が安心して過ごせる環境整備を目指してまいります。
農業振興センターに自習室を設置
子ども達の学習支援の場として、さらに学力向上を目的とした施策の実施に向けて、農業振興センターを活用した自習室の試験的設置に取り組んでいます。
1月25日から3月29日までの期間に、図書館開館日の土曜日を利用した全9回の設置を行い、中学生と高校生を対象にご利用いただいています。
これまで5回実施し、延べ57人の利用がありました。
今後、試行設置している図書館の自習スペースとあわせて、新たな施策にむけた課題等を洗い出したいと考えています。
引き続き、無限の可能性を持つ、子ども達の学びの意欲を後押ししてまいります。
【(仮称)世代間交流施設整備事業】
今年1月に施設の整備方針等をまとめた基本計画案を公表し、2月13日までパブリック・コメント制度による意見募集を行ったところです。
寄せられたご意見やご意見に対する町の考え方については、町ホームページで公開するとともに、あわせてパブリック・コメントを踏まえた世代間交流施設整備事業の基本計画を策定しました。
今後は、本基本計画に基づいて事業を推進するとともに、寄せられたご意見を参考にしながら、より良い施設の整備に向けて鋭意取り組んでまいります。
【藍の魅力発信】
「世界一大きな絵」プロジェクト
世界各地の子どもたちが協力して大きな絵を完成させるイベント「世界一大きな絵」プロジェクトに、株式会社ボン・アーム協力のもと本町の小中学生が参加しています。
天竺木綿もめんを伝統文化の藍で染め上げ、5メートル四方の一枚の大きな絵を制作するもので、中学生が絵を描き、小学生がろうを塗り、ろうけつ染めで仕上げ、3月の完成に向けて取り組んでいます。
完成後は、総合文化ホールなどでお披露目、展示を行い、今年10月頃には世界各国の子ども達が作った絵とともに、大阪・関西万博の会場で展示されることになっています。
大阪・関西万博への参加
大阪・関西万博は、本町の誇るべき文化資源「藍」の魅力を国内外に発信する絶好の機会です。
万博へは本町も参加する予定であり、本町が誇る「藍」の文化を、「藍」の魅力を、子ども達が描く絵とともに全世界へ発信してまいります。
【結び】
本町は4月に町制施行70周年を迎えます。
これまでの歴史を振り返るとともに、次世代へ誇りをもって継承できる持続可能なまちを創造していくため、さらなる歩みを続けてまいります。
このため、まちの将来像を展望し、いま実施しておかなければならない事業に取り組むことで、持続可能な行財政運営に繋げてまいります。
私は、あらゆる世代の皆様に「藍住町に住んで良かった」「住み続けたい」と思っていただけることが、何より重要であると考えており、今後とも、その思いを具現化させるため、積極果敢に「未来への挑戦」を続けてまいります。
新年のあいさつ(令和7年1月)
明けましておめでとうございます。令和7年の輝かしい新春を、健やかにお迎えのことと存じます。
日頃から、町民の皆さまから賜りました町政へのご協力の数々、この場をお借りして、厚くお礼申し上げます。
さて、年頭にあたり、現在実施しております主な事業及び、今年の取組と町政に臨む姿勢を申し上げ、一層のご理解とご協力をお願いしたいと思います。
町制施行70周年
今年は昭和30年に藍園村と住吉村が合併し藍住町が誕生してから70周年を迎えます。これを記念し、4月29日に町制施行70周年記念式典を挙行します。
また、著名人をお招きした記念講演や藍染めファッションショーであるインディゴコレクション、ロマンのかけはし・町民号による友好都市山形県河北町への訪問など、年間をとおして様々な記念行事を計画しています。
この節目に町の歴史を振り返り、私たちの町が持つ豊かな自然、伝統文化を次の世代に引き継いでいくとともに、新しい価値を創造し、持続可能な町づくりを町民の皆さまと共に進めてまいります。
防災対策
町民の皆さまの自助に対する取組の強化として、木造住宅耐震改修工事の補助金を倍増しました。これにより、安全な住環境を確保するための、負担がより軽減されます。
地球温暖化対策と防災対策
今年は、平時の温室効果ガスの排出抑制に加え、発災時の廃棄物の受入れ態勢の強化を図るため、西クリーンステーションに太陽光発電設備を設置します。
更に、公用車に電気自動車を導入し、温室効果ガスの削減や大気汚染の改善だけでなく、災害時には非常用電源としても活用してまいります。
(仮称)藍住町世代間交流施設整備事業
老朽化が進む老人福祉センター「藍翠苑」や勤労女性センターを複合化し、オープンスペースやキッズスペースなどの新たな施設機能を付加することで、多世代の交流を促し、町民の幸せやまちの賑わいを創出する施設となる「(仮称)藍住町世代間交流施設」の整備を計画しています。
昨年までに、施設の基本的な整備方針を示す基本計画(案)がまとまり、今年はこの計画案についてパブリック・コメントによる町民の皆さまからのご意見を募集します。
頂いたご意見を踏まえた上で基本計画を策定し、建物等の設計に着手したいと考えています。令和10年春のオープンを目指し、引き続き整備を進めてまいります。
教育環境の充実
令和5年度から実施している中学生の実用英語技能検定「英検」の検定料補助金制度について、昨年、対象となる級を従来の「3級以上」から「5級以上」に拡充しました。
この拡充を町の「中学生海外派遣事業」へとつなげ、国内外で活躍できる人材の育成に努めてまいります。
また、学校の管理下における熱中症事故の多くが体育・スポーツ活動中に発生していることから、学校体育館への空調設備の整備について、検討を進めています。
整備を進めることで、子どもたちの熱中症リスクの軽減を図るとともに、避難所として地域住民の皆さまが安心して過ごせる環境整備を目指してまいります。
高齢者施策
高齢者の皆さまが、住み慣れた地域で、心身ともに安心して健康でいきいきと暮らしていただけるよう、引き続き興味を持って楽しみながら参加いただける各種介護予防事業に取り組んでまいります。
子育て支援
保育所待機児童の解消や子ども誰でも通園など新たな保育施策の充実が重要であることから、本町では、私立保育所の増築等を計画しており、鋭意取り組んでいるところです。
また、不妊治療にかかる費用の助成についても、検討を進めています。
藍の魅力発信
あと約3か月で開幕となる大阪・関西万博を国内外に本町の「藍」文化の魅力を発信する絶好の機会と捉えています。
本町も徳島県の催事イベントに参加する予定としており、本町の誇るべき文化資源である「藍」の魅力を、多くの方々にアピールしてまいりたいと考えています。
結び
私はあらゆる世代の皆さまに「藍住町に住んで良かった」と実感いただけることが、何より重要であると考えております。
そのため、まちの将来を見据えた効果的かつ効率的な行財政改革を推進するとともに、教育や福祉の充実、産業の振興、防災対策に全力で取り組み、活力ある自立したまちづくりを進めてまいりますので、皆さまのお力添えをお願いいたします。
今年1年が、町民の皆さまにとりまして、夢と希望に満ちあふれた、すばらしい年になることを祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。