【終了】映画『ぼに〜迎火』特別上映

公開日 2020年07月19日

阿波踊りの季節、徳島に暮らすある家族の「お盆(ぼに)」の風景を描いた、映画『ぼに〜迎火』の上映。

ぼにメイン画像

昨年の完成披露上映では、およそ関係者向けの試写会にもかかわらず口コミで約350人が来場、ホールは満員。
今回は同時上映に、監督・細川正樹の幻の短編第1作『サイクリングパーク』(1996)。
そのほか、2019年に死去した映画作家ジョナス・メカスとの交流を語るトークや秘蔵映像上映。

日時

 令和2年9月22日(火・祝) 2回上映
 上映時間/(1)午前10時~、(2)午後2時~

※ご来場の際は感染症対策にご協力をお願いします。

場所

 藍住町総合文化ホール 大ホール

内容

 同時上映:『サイクリングパーク』(1996)監督・細川正樹の幻の短編第1作
 トーク:2019年に死去した映画作家ジョナス・メカスとの交流を語るトークや秘蔵映像上映
     トーク出演/細川正樹、小西昌幸(先鋭疾風社)

スタッフ、キャスト

出演:森本啓介、美馬祐子、山本郁子、橋本久、谷奏磨、谷口智、小川功左生、住寿々枝
特別出演:徳島県指定無形民俗文化財 津田の盆踊り保存会
監督/脚本:細川正樹
撮影:天妃・A・ソコウスカ
美術:淡島小瑚砂、住啓子
音楽:谷一敏郎、山田将也(阿波鳴連)
編集:イザモア=ホーク・オークス
製作:エリカ・ピーク
制作協力:よしこの連 ほか
プロダクション:アルス・マグナ・ピクチャーズ

入場料 

 前売券 1,000円
 当日券 一般・大学生 1,300円、小中高生・シニア(60歳以上)1,000円

 全席自由席
 ※新型コロナウイルス感染症拡大状況によっては、座席を制限させていただく場合がございます。

入場券販売所 

 藍住町総合文化ホール

細川正樹監督プロフィール

細川監督写真

細川 正樹(ほそかわ まさき)

映画作家 1971(昭和46)年6月11日、大阪府茨木市生まれ
大阪外国語大学(スワヒリ語専攻)卒。卒業後、東京の映像専門学校に進む。
1996年、25歳の時、学校の課題で16ミリ作品『サイクリングパーク』(19分)を製作。同作は日本では酷評されたが、米国ニューヨーク在住の実験映画界の世界的巨匠、ジョナス・メカスに送ると、3か月後に上映の打診を受ける。
1999年2月、ニューヨークのメカス氏の運営する劇場で3日間『サイクリングパーク』上映(短編映画4本立ての1本)。メカス氏から激励を受ける。同作品はのちに、シネマテキサス国際短編映画祭で観客賞受賞。
2000年、第2作『ココニアル・デイズ』(ヴィデオ、40分)発表。2004年まで毎年ニューヨークを訪問し長期滞在。メカス氏や多くのクリエイターと親交を結ぶ。
2012年、8年ぶりにニューヨーク訪問。帰国後、東京から徳島県板野町(父親の実家)に転居。
2018年『ぼに~迎火』撮影。全3部作構想の第1作。映画完成目前の2019年1月、恩師ジョナス・メカス氏死去(享年96)。映画のエンドロールにジョナス・メカスと亡き祖母への献辞を刻む。
2019年11月、北島町創世ホールで『ぼに~迎火』(75分、白黒&カラー)完成披露上映会。350名来場。
2020年9月22日、藍住町総合文化ホールで『サイクリングパーク』(リマスター版・国内初上映)と『ぼに~迎火』(海外上映用最終版)の特別上映会。
板野町大寺在住。49歳。

ジョナス・メカスの弟子、細川正樹監督のこと
小西昌幸(先鋭疾風社代表、『ハードスタッフ』編集発行人、北島町創世ホール元館長)

細川正樹氏は、1971年6月、大阪府茨木市生まれ。大阪外国語大でスワヒリ語を学ぶ。大学卒業後の進路を決めるにあたり、大学院で文化人類学を学ぶか、映像の道に進むか悩んだ末に、彼は後者を選び東京の映像専門学校に入学する。だが、映像専門学校で細川青年が作った第1作「サイクリングパーク」は、学校でも日本国内でも全くの不評で、これは映画ではないといった映画祭ディレクターさえいた。青年は、これでだめなら映像の世界からきっぱり足を洗おうと、ニューヨークのジョナス・メカスに映像を送った。3か月後、奇跡が起こった。メカスから激励のメッセージが届き、ニューヨークでの上映会が提案されたのだ。ジョナス・メカスは青年の映像作品を評価し、無理解な周囲のことなど気にするな、お前は自信をもって自分の信じる道を突き進めと励ましたのだった。青年は単身ニューヨークに降り立ち、上映会に立ち会った。以後、ひんぱんに日本とニューヨークを往復し、細川はメカスをはじめとする海外の映画人と交流を深めてゆく。2012年、父親の実家がある徳島県板野町大寺に拠点を移し、以後、徳島で活動を続け今日に至る。
細川氏は、遅咲きの大輪の花である。物腰は穏やかで、ギラギラした野心などとは全く無縁である。私たちは、実験映画の神様=ジョナス・メカス直系の(最晩年の)弟子・細川正樹が、今、徳島県板野郡に居住し、映画作りに励んでいることを、誇りとせねばならない。

あらすじと解説

【あらすじ】

四国・徳島。季節はおそらく初夏。一人の女性が小さな駅に降り立つ。彼女は、ある事情があって帰省したのだ。一方、お盆の日。とある広大な川の岸辺。ボートで運ばれてきた初老の男性が降り立つ。彼は、娘に会うために短時間だけ黄泉の国から帰還した父親だった。阿波踊りの喧騒と雑踏の中、娘と父(の霊)はめぐり合うことができるのか。現世と常世が交じり合う真夏の日の夜、互いを思う親と子の情愛が、時空を超えてなしえた奇跡の邂逅〔かいこう〕―。その、ひとコマを、哀切溢れる伝統芸能「津田の盆〔ぼに〕踊り」の記録映像などを交えながら情感豊かに描く幻想的作品。75分。2019年、日本映画。

【解説】

本作は、死んだ父親がお盆に娘に会いに戻ってくるという幻想的な作品。阿波踊りの練習風景や津田の盆踊りなどを盛り込みながら、亡き父と踊り子の娘の再会をクライマックスに配置し、旅立った者と残された者の心の交流を詩情豊かに描く。2019年11月9日開催の完成披露上映会(北島町創世ホール)では立ち見が出る盛況で約350名の来場者があった。
実験映画の巨匠=ジョナス・メカスに師事した細川正樹監督は、本作を師匠に見てもらうため、2018年から撮影を開始、鋭意編集していたが、その作業中の2019年1月、メカス氏の訃報が届く。リトアニアから移住し、貧苦の中で映画を作り、上映会場を設立し、多くの映像作家を育て支えた。享年96の大往生だった。残念ながら願いはかなわなかったが、映画のエンドタイトルロールに、ジョナス・メカス氏に捧げる旨の言葉が、万感こめて刻まれている。またメカス氏の訃報から6日後に103歳で他界した祖母にも捧げられている。
ロケ地は、四国徳島の藍住町、北島町、徳島市など。セリフは、極端に少ない。またモノクロとカラーで撮影されている。
本作品は3部作構想の第1作に当たる。第1作(本作)が盆踊りテーマで「迎火」、第2作はお遍路テーマで「中火(中日)」、第3作は阿波藍テーマで「送火」をそれぞれ描く構想である。つまり四国と徳島に根差した、地に足をつけた連作映画となる。将来3部作完成の暁には、社会的・文化的に大きな話題を呼ぶであろう。

予告動画(YouTube)

映画『ぼに〜迎火』<予告篇その一>

映画『ぼに〜迎火』<特報2>予告編

<特別予告篇>『ぼに〜迎火』について
="阿波踊りのない"2020年の真夏に贈る、映画『ぼに〜迎火』特別予告篇!=
監督・細川正樹が自ら書いた、映画『ぼに〜迎火』のイントロダクションを、徳島出身のミュージシャン・橋本絵莉子さんが朗読。

『サイクリングパーク』予告篇 
『ぼに〜迎火』の細川監督が作った第1作「サイクリングパーク」。9月22日に同時上映!

チラシダウンロード

 ぼにチラシ1表      ぼにチラシ2表

チラシのPDFはこちら→ぼにチラシ1[PDF:644KB]ぼにチラシ2[PDF:492KB]

問合せ先

ARS MAGNA PICTURES
担当:小西(080-6386-2946)

主催・共催

 主催:ARS MAGNA PICTURES
 共催:藍住町芸術文化鑑賞事業実行委員会

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