細かく刻んだ葉藍は、翌日の早朝から庭で乾燥し、からさおでたたいて葉と葉脈を分離する。それを「あいすり」で摺りこむ作業をします。 夕刻には大箕でよく乾燥させたものを風をおこして飛ばし、葉と葉脈を完全に分離し、葉は葉、葉脈は葉脈で俵に詰め、寝床に保管します。
9月になると、寝床に保存してある藍を俵から取り出し、山積みにしながら水をうちます。4から5日もすると発酵して摂氏65から70度の高温となる。 寝床はアンモニア臭が立ちこめ、目も開けていられないほどである。
1つのやまを1床といい、そこに積んだ葉藍がまんべんなく発酵するように、20回ほど移動させます。この「きりかえし」という重労働は100日ほど続きます。
「すくも」の仕上げが近づくと、むしろで葉藍を覆い(ふとんかけ)平温の状態になるのを待つ。そうすると「すくも」が12月初旬に出来上がります。
むしろをはずすと、水分を含んだ「すくも」は団子状になっているので、とおしでおろし、「すくも」がいたまないように手入れをすると、もう商品としての「すくも」は仕上がります。
「すくも」が出来上がると、俵に詰め(60キログラム)で保存します。 今では「すくも」を溶解して染め液をつくりますが、むかしは藍玉にして出荷しました。 ただ、筑前売りは「すくも」のままで積み出されていました。